お役立ちコラム
【注文住宅づくり】収納計画の立て方
基本のステップや間取りを紹介
注文住宅を建てる際は、自分や家族の生活スタイルに合わせた収納計画を立てることが大切です。しかし、実際には間取りやデザイン、インテリア選びには時間をかけても、収納までこだわる方は多くありません。収納計画といっても、具体的に何を決めたら良いのかわからない方もいるでしょう。
本記事では、注文住宅づくりにおける収納計画の立て方について、4つのステップや収納計画に役立つ間取り、意識すべきポイントなどを解説します。新築での注文住宅を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
【1】注文住宅づくりに収納計画が重要な理由
注文住宅を建てる際には、どのような収納計画を立てるかが重要です。家族の暮らしに合わせた収納計画を立てられれば、日々の生活がより快適になり、満足度の高いものになります。
ライフスタイルに応じた収納計画が実現すると、余計な物に部屋を占領される心配がなく、生活スペースを広く有効に使用可能です。また、物の出し入れもスムーズで、家事動線や生活動線もシンプルになります。注文住宅で間取りを考える際は、同時に収納計画も立てるようにしましょう。
【2】【4ステップ】注文住宅を建てるときの収納計画の立て方
注文住宅を建てる際には、以下の4つのステップで収納計画を立てていきましょう。
- ステップ1:不用品を処分する
- ステップ2:現在の持ち物の種類と量を把握する
- ステップ3:将来必要になる物をリストアップする
- ステップ4:収納場所を決める
それぞれのステップについて、詳しく紹介していきます。
2-1.不用品を処分する
まずは現在の持ち物を整理する作業から始めましょう。現在の家具・家電や洋服、日用品などから、しばらく使用しておらず、今後も使う予定のない物を処分します。それぞれの物について今後使用する可能性があるか、本当に必要なのかを判断してください。不用品を分別し、きちんと処分して荷物を整理しておくと、引越しのときに楽になります。
2-2.現在の持ち物の種類と量を把握する
不用品整理が済んだら、次に現在の持ち物の種類や量を把握してください。日用品や雑貨などの小物から、衣料品、家具・家電といった大きな物まで、細かく調べておくことが大切です。所持品の量と内容がわかれば、引越しの荷造りもしやすくなるでしょう。持ち物リストを作成しておけば、何があるのか一目でわかって便利です。
2-3.将来必要になる物をリストアップする
現在の持ち物を把握した後は、将来必要になるであろう物もリストアップしておきましょう。家族が増えた場合などに必要となる消耗品や家具などを予想して記載していってください。一般的に、生活していると住み始めより物は増えていく傾向にあります。将来、物が増えても困らないよう余裕のある収納場所を準備しておくことが大切です。
2-4.収納場所を決める
荷物の種類や量を把握できたら、家のどこに何を収納するのかを考えて決めていきます。収納計画を立てる際は、物を使用する場所の近くに収納スペースを設けるのがポイントです。実際に出し入れする場面や使う場合の動線など、使用時のシーンを具体的に想像しましょう。建てる前から頭の中だけで収納計画を立てるのは大変かもしれません。悩んだ場合は、建築会社に相談することをおすすめします。
【3】注文住宅の収納計画に役立つ間取り例
ここからは、注文住宅の収納計画を立てたうえで、実際にどのような収納スペースがあると役立つかを紹介します。使いやすい収納スペースの間取りについて、特徴や何を収納するのに向いているかなど、詳しく見ていきましょう。
3-1.ロフト・屋根裏
天井を高くして設けるロフトや屋根裏は、収納スペースとして最適です。居住スペースを圧迫せず、広々としたスペースを確保できるのがメリットで、オフシーズンの衣類や子どものおもちゃ、本などをしまうのに向いています。また、子どもが小さい間は遊び場としても活用可能です。物の出し入れにはしごや階段を使うため、重い物やかさばる物が収納しにくい点には注意してください。
3-2.パントリー
キッチン周辺にある調理器具や調味料、日常の食料ストックなどをしまっておける収納スペースをパントリーといいます。キッチン周りをすっきりさせて、使いやすくできるのが大きなメリットです。広さは1帖程度が目安ですが、0.5帖の小さなパントリーでも重宝します。広めのパントリーならゴミ箱を置いたり、デスクスペースを設けたりするのもおすすめです。
3-3.シューズインクローゼット
玄関先の土間部分に設ける収納スペースで、シューズクロークとして靴や傘、アウターなどをしまうほか、スポーツ・アウトドア用品や子どものおもちゃ、自転車など、さまざまな物を収納可能です。新築住宅に増えている設備で、玄関先をすっきり見せてくれるとともに、間取りをおしゃれに見せてくれる効果も期待できます。
3-4.ウォークインクローゼット
人が歩いて中に入れるくらいの大きなクローゼットをウォークインクローゼットといいます。洋服などを収納するのに最適で、ハンガーラックなどを造り付けにすれば、まるでアパレルショップのような空間が出来上がります。また、子ども部屋に設けて、おもちゃや衣類をしまうスペースにするのも良いでしょう。
3-5.ファミリークローゼット
家族全員の荷物をまとめて収納可能なスペースを、ファミリークローゼットといいます。出入口が1箇所のウォークインタイプと、2箇所のウォークスルータイプがあり、衣類や帽子、バッグなどさまざまな物を収納可能です。ファミリークローゼットを設ければ、洗濯した衣服をそれぞれの部屋に置きに行く必要がなくなり、家事の負担を軽減できます。ランドリールームと併設しているのが一般的です。
3-6.床下収納
床下に設ける収納スペースで、本来デッドスペースとなる床下を有効活用できるのがメリットです。キッチンにあるのが一般的ですが、リビング横の小上がりにしたスペースやダイニングベンチの下など、さまざまな場所に設けられます。キッチンやリビングで使用する小物類、ドリンク・缶詰など長期保存できるもの、子どものおもちゃ、ケータイの充電器、本・雑誌などを収納するのに良いでしょう。
3-7.オープン棚
洗面所や脱衣所などに設ける扉のない棚をオープン棚といいます。洗面所などは基本的に湿度が高く、カビが発生しやすいため、通気性の良いオープン棚のような収納スペースが向いています。衣類や浴室・洗面用品などを収納でき、透明ケースやバスケットなどを利用すれば、整理しやすく出し入れもしやすくなるでしょう。
3-8.階段下収納
階段下に設ける収納スペースで、階段下のデッドスペースを活かす一般的なタイプのほか、段差の蹴り込み部分を引き出しにするユニークな方法もあります。 階段下スペースは比較的大きめの空間になるため、ティッシュやトイレットペーパーのストック、掃除用具、工具などが収納可能です。階段につくる引き出しには、小物や子どものおもちゃなどをしまえて、空間をおしゃれに見せるインテリアとしての役割も期待できます。
【4】注文住宅の収納計画を立てる際のポイント
実際に収納計画を立てるのは手間もかかるため簡単なことではありませんが、以下のポイントを意識すると収納計画が立てやすくなります。
- 生活動線を意識する
- 収納する物の量やサイズまで考えてつくる
- 隠す収納と見せる収納に分ける
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
4-1.生活動線を意識する
収納計画を立てる際は、生活動線を意識することが重要です。上述のとおり、使う場所と収納場所が遠いと不便さを感じてしまいます。不便な場所に収納されていると、だんだんと収納しなくなり使いやすい場所に物が置きっぱなしになってしまうかもしれません。現在暮らす家ではどうしているかも考慮して、新しい住居での生活動線をイメージしながら収納スペースの数や配置を決めていきましょう。
4-2.収納する物の量やサイズまで考えてつくる
収納スペースは、狭すぎると物が収まらなくなる可能性があり、逆に広すぎると生活スペースを圧迫してしまいます。無駄をなくすため、収納場所のサイズは荷物の大きさや量に合わせた幅や奥行きに設定しましょう。利用頻度が高い物は出し入れしやすい高さや場所に置くなど、内部配置を考えることも大切です。将来、収納する物が増減した場合に対応できるよう、可動棚を設けるのも良いでしょう。
4-3.隠す収納と見せる収納に分ける
見せる収納を設けると、物を表に出しておきながら収納スペースをインテリアの一部として活用できます。見せても良い物は外に出すようにすれば、隠す収納スペースの有効利用も可能です。隠す収納には、日用品など表に出すと生活感が出たり、ごちゃごちゃした印象になりやすかったりする物を入れておくと良いでしょう。
【5】注文住宅は家族ごとに適切な収納計画を立てることが重要
注文住宅を建てる際にはライフスタイルに応じた収納計画を立てると、日々の生活がより快適に送れます。収納スペースの設計時は、所持している物の量や生活動線などを意識して、自分や家族に合った適切な収納計画を立てるようにしましょう。
初めての家づくりでは、収納計画以外にもさまざまな疑問点が出てくるので、家サイパートナーのオンライン家づくり講座をご利用ください。中立的な立場のアドバイザーが30分で注文住宅の基礎をわかりやすく解説します。質問がある場合は、個別相談も可能です。場所を選ばず受講できるので、お気軽にご利用ください。