お役立ちコラム
家づくりの流れと後悔しないための
ポイントをわかりやすく解説
人生の一大イベントであるマイホーム。注文住宅で自分の思い描く理想の家を建ててみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、実際に家づくりとなると、何をすればいいのか、どれくらい期間がかかるのかなど、さまざまな疑問が湧いてきます。
そこで、この記事では家づくりの流れをステップごとに紹介するとともに、よくある質問や後悔しないポイントについても解説します。将来、注文住宅での家づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
【1】 家づくりの流れをステップごとに紹介
家を建てる際に必要なステップを流れに沿って紹介していきます。住宅会社やお客様の状況によって変化する場合があるものの、家づくりで必要となる主な工程は次の通りです。
- 家づくりの優先事項を決める
- 家の予算を決める
- 住宅会社を決める
- 土地探し・調査を行う
- 土地を決める
- 家の間取り・配置などを決める
- 住宅ローンを申し込む
- 契約を締結する
- 着工~完成
1-1.家づくりの優先事項を決める
家を建てる前には、まず自分と家族がマイホームに何を求めるのか、優先事項を決めておきましょう。家づくりの際には、立地などを決めるうえで以下のように、事前に検討しておくべきさまざまな項目があります。
- 通勤・通学のしやすさ……駅からの距離など、交通アクセスの良さはどうか。
- 教育施設の評判……近隣の学校は評判が良さそうか。
- 医療・商業施設の有無……病院やスーパーなどは近所にあるか。
- 治安の良さ……子育てをする際に心配はないか。
具体的な生活をイメージしながら、自分たちの求める条件を書き出して、どれを重視するのかはっきりさせておきましょう。
1-2.家の予算を決める
どのような住宅にするかイメージが固まったら、次に家づくりにかける予算を決めていきましょう。住宅には完成した家を販売する建売住宅と、自分の好みの家を一から作ることができる注文住宅があります。ここでは、注文住宅を建てる際の予算について考えていきましょう。家の予算を決めるのに検討すべきポイントは以下の通りです。
- 自己資金がいくらあるか
- 年収をもとに借りられる住宅ローンはいくらか
- 月々の返済額はいくらか
上記をもとに用意できる資金額やローンの返済計画などを考えていけば、いくらぐらいの住宅を購入できるかがわかります。建てたい家が予算をオーバーする場合には、条件を変更するなど、計画と予算の擦り合わせも必要になってくるでしょう。
1-3.住宅会社を決める
続いて、家を建てる際の施工を依頼する住宅会社を決めましょう。住宅会社には、大きくハウスメーカー、工務店、設計事務所の3種類があります。
住宅会社の種類 | 特 徴 |
---|---|
ハウスメーカー | 施工がある程度システム化されている。全国展開している大手の会社も多く、建材や施工管理など品質が一定。アフターサービスも充実しており、安心感があるのがメリット。 |
工務店 | 地域密着型の経営を行っている会社が多い。施主の細かな要望に応えてくれる自由度の高さが魅力だが、品質や工期などは工務店ごとに差がある。 |
設計事務所 | 施主の希望に応じて、独自のアイデアやオリジナリティーのある設計の家を実現できる。プロの建築士が施工管理を行ってくれるため品質面も安心。ただ、設計によっては費用がかかったり、工期が長くなったりするケースもある。 |
住宅会社は家づくりの大切なパートナーです。実際に住宅展示場に足を運んだり、WEBで検索したりして、なるべく多くの候補から自分に合った会社を見つけましょう。
1-4.土地探し・調査を行う
施工を任せる住宅会社を決めた後は、いよいよ家を建てるための土地を探していきます。土地探しの際は、主に以下の会社や媒体を利用する方法があります。
- 住宅会社
- 不動産会社
- 不動産ポータルサイト・土地検索サイト
- 不動産情報誌
インターネットや専門誌の情報は希望する土地の価格相場を調べる際には便利です。ただ、土地を選ぶ際は、やはり住宅会社や不動産会社に相談して、実際に現地を見に行くようにしましょう。特に住宅会社であれば、希望する環境や建てたい住宅の条件をヒアリングした上で土地を探してくれることが多いため、気軽に相談してみましょう!
候補の土地が見つかったら、敷地調査・地盤調査を実施しましょう。敷地調査は、建築基準法など法律の制限に沿った家を建てるため、土地の用途や形、面積、前の道路幅などを計測する調査です。地盤調査では、外見からではわからない地盤の強度を調べて、安全な家を建てられる土地かどうかを確認します。
1-5.土地を決める
家を建てる土地が決定したら、購入資金を用意し、契約を結んで土地を購入します。土地を購入する際の契約の流れは以下の通りです。
- 不動産会社による「重要事項説明書」の説明
- 不動産売買契約
- 「手付金」の支払い
- 土地の引き渡し
はじめに不動産会社から書面と口頭で土地に関する細かな説明を受け、納得できたら契約を結びます。土地購入の際には、代金の一部(10%程度が相場)を現金で支払う手付金が必要です。手付金は後から土地をキャンセルしても返還されないのが普通ですが、払っておくと違約金が必要なくなる場合があります。
また、契約成立から土地の引き渡しまでには、一般的に1か月程度の期間が必要です。
1-6.家の間取り・配置などを決める
土地購入と同時進行で、どのような家にするかの計画も立てていきます。家の間取りを決める際には、出産や子どもの独立といった将来の家族構成なども考慮するのが大切です。間取りや部屋の配置、設備をどうしたいかの希望を、以下のようになるべく具体的なイメージとして担当者に伝えてください。
- たくさんの収納が欲しい
- 広いLDKが欲しい
- 吹き抜けが欲しい
- 対面式キッチンにしたい
- ワークスペースを設けたい
- 2台分の駐車スペースが欲しい
- シューズインクロークが欲しい
伝えた内容から住宅会社は家の設計を行ってくれるため、出来上がったプランをもとに、さらに細かな部分の打ち合わせを重ねていきましょう。こだわりたいポイントがある場合は、後からだと変更できない点も出てくるため、なるべく早めに伝えるようにしてください。
1-7.住宅ローンを申し込む
購入する土地や住宅の設計が固まってきたら、資金となる住宅ローンを申し込みます。住宅ローンは、家の建築費用だけでなく、土地購入にも利用可能です。基本的に住宅ローンで融資を受けられるのは家が完成した後のため、土地代には「つなぎ融資」を使用します。
つなぎ融資は、住宅ローンが融資されるまでの間に必要な費用について、融資額の一部を先に貸し付ける制度です。住宅ローンの審査に通れば融資を受けられて、家を建てるまでは利息のみ返済を行い、住宅の引き渡し後は住宅ローンとともに元金を返済していきます。
1-8.契約を締結する
具体的な住宅のプランが決まり、融資の目途も付いたら、住宅会社との間で建築施工に関する契約を締結します。契約の際には、以下の3種類の書類が必要です。
工事請負契約書 | 注文者(施主)が請負人(住宅会社)に施工を発注し、住宅会社が工事を受注する内容の契約書。契約した工事には、建設業法の規制が適用される。 |
---|---|
見積書 | 住宅工事にかかる費用の詳細を施主に提示する書類。 |
設計書 | 平面図や配置図といった住宅図面や外観・内装・設備の仕様書など、住宅の設計に関する書類。 |
契約関係書類は複雑で量が多いため、事前に写しをもらってしっかりと読み込んでおきましょう。契約締結後、住宅ローンの本審査とローンの契約を行い、着工準備に取り掛かります。
1-9.着工〜完成
契約を結び、土地の購入が済んだら、実際に家づくりがはじまります。住宅の着工から完成までのプロセスは以下の通りです。
- 地鎮祭
- 着工に向けての準備(ロープ敷設など)
- 根切り(地盤を掘削して建物の基礎を造る作業)
- 敷き詰め(基礎部分にクッション材などを敷き詰めていく作業)
- 基礎工事の完了
- 上棟(住宅の屋根を支える棟木を取り付ける作業)
- サッシ取付
- 中間検査(建物の完成後に見えなくなる部分の安全性に関する検査)
- 断熱施工
- 大工工事
- 電気工事
- 仕上げ工事
- 内装仕上げ工事(クロス、フローリング、タイル、建具)
- 足場の撤去
- 照明工事
- その他設備の設置
- 完成・検査
- 外構工事(塀や門扉、敷石、庭など外装部分の工事)
- 物件の引き渡し
- アフターフォロー・メンテナンス
住宅会社や設計プランによっては、行わない工程もありますが、おおむねは上記の流れが一般的です。住宅の完成までにどのような工程が必要になるか詳しく知りたい場合は、施工する住宅会社に聞いてみてください。
【2】 よくある質問Q&A
ここからは、注文住宅で家づくりを行う際のよくある質問について答えていきます。
2-1.家づくりにかかる期間は?
注文住宅の家づくりに必要な期間は、一般的に1年~2年程度とされています。
ここまで解説してきた家づくりの各工程にかかる期間の目安は以下の通りです。
家づくりの優先事項を決める 家の予算を決める |
1か月程度 |
---|---|
住宅会社を決める 土地探し・調査を行う 土地を決める |
3~6か月程度 |
家の間取り・配置などを決める 住宅ローンを申し込む 契約を締結する |
3~10か月程度 |
着工~完成 | 4~12か月程度 |
各工程の必要期間は、設計やプランなどによって異なり、特に注文住宅の場合は、どのような家にするかで変わりやすくなります。
2-2.家づくりで後悔しないためのポイントは?
家づくりで後悔しないためには、しっかりとしたプランニングが大切です。情報収集を行い、イメージを固めるためには、実際に住宅や設備を見学できる住宅展示場を活用すると良いでしょう。
住宅展示場を利用すると、次のようなさまざまなメリットがあります。
- ハウスメーカーの様々な住宅を一度に見て比べられる
- 各社のカタログを入手できる
- 素材や設備機器など、実際に建物の内部に入って見たり触れたりできる
- 分からない部分は案内スタッフに質問できる
- 住まいづくりに必要な情報が手に入る
- 楽しいイベントや資金の相談会などが催されている
【3】 まとめ
注文住宅で家を建てる際には、住宅のイメージづくりにはじまり、住宅会社や土地選び、間取り・配置の決定、住宅ローンの申込や契約など、さまざまなステップがあります。
それぞれで悩んだり、時間をかけたりしてしまうと、家づくりがそれだけ遅れるため、どのような工程があるかを事前にしっかりと把握しておきましょう。
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